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著者 米倉愛
発行所 ひつじブックス
発売日 2021年5月2日
四六判変形(120mm×170mm)93ページ
版元【あらすじ】より
都会の古い喫茶店にいるミステリアスな男性には曜日毎に違う女性が訪ねてくる。
「わたし」から見る彼はとても魅力的で目が離せないのだが、どこか影のようなものも感じる。
縮まらない距離と少しの秘密。
二人を中心にゆっくりと物語は進む。
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短編小説。
米倉愛さんの前作「あいのほん」同様、視覚的イメージが自然に広がります。加えて、音が聞こえてきたり、香りがたちこめてきたり、気配や動きを体感してはっとしたりと、五感が刺激されます。
本の造りも凝っていて、紙の質感、開き具合の心地よさ、デザイン、口絵…すべてが「喫茶柘榴」に丁寧に呼応。
本棚にしまい込むよりも、気づいたら手にしている一冊になりそうです。